[トップ] [検索] [管理用]
Jin's Diary&Essey

  #948
明日から12月
Date: 2017/11/30(Thu) 
 時間が飛んで行く、今年どのように過ごしたか振り返ると、無為徒食…ただ寝起きしてご飯を頂いていたような焦りさえ思う。

 とは云いつつ、コンクールの審査、地方都市のアマチュアコーラスのレッスンやコンサートを、教育音楽学会のワークショップで講義もした。沢山の楽譜を繙き、五線紙にも向かった。時々訪ねて来る若い人に音楽の仕組みを語る事もした。福岡の火曜会という音楽家達の研究会では、機能和声の話や音感の指導法も伝えた。

 色々な角度から音楽を考える事をしていると、ようやく今頃になって「音楽とは何ぞや ! ? 」という命題が解明されかかっている事を思う、ベートーヴェンミサ・ソレムニス、キリエの冒頭にしたためたと伝えられるあの言葉

        vom Herzen ! Möge es wieder zu Herzen gehen !  

           ( 心より出ず、願わくはふたたび心に帰れ ! )   ・・・に帰って来るのである。

 片山敏彦訳のロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯」を学生時代に読みこの言葉に行き当たった時、当時は字句の上っ面に感激して分かったような気になっていた。半世紀以上経た今、ふたたびこの言葉を読む時、改めてこの言葉のいかに高くいかに深い所に存在するかを識る。

 11月20日に、リズミスト( 打楽器奏者 ) の有賀誠門 ( あるがまこと ) がオペラシティのホールで素晴らしいコンサートを開いた。< 体内リズム … リズム・エヴォケーション ! ? > というまことに興味深いフィロソフィーのもと、ベートーヴェンのシンフォニー ( 5,1,7番 ) を2台のマリンバ、ピアノ、チェロ、etc.で演奏してみせた。とても生き生きとしたベートーヴェンの世界がそこかしこに現れたのであった。

 まさに「心より心へ・・・」の具現であった。彼も「域」に達しつつ有る。僕もようやくにして出口が見えて来た。

 齢80ともなると、彼も僕も同じような世界を見始めている。