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Jin's Diary&Essey

  #904
マラソンとオペラと
Date: 2017/02/27(Mon) 
 ひと昔前の話、イタリアはヴェローナの野外オペラに何度か行き、アイーダ、バタフライ、トゥウランドット…はじめ色々なものを観た。壮大なスケールの舞台作りが楽しかった ( 歌い手やオーケストラは " まあまあ " だった ! ) 。

 車は1q以上も手前で降ろされた「オペラの期間はアレーナ ( 会場となる円形劇場 ) の周りは車の通行は禁止 ! 」と運転手。仕方なく歩いて会場の付近迄行き、時間に余裕があったので腹ごしらえでも…と思ったけれども全てのレストランが閉まっている。「絶好の " かきいれ時 " なのじゃないの? 」と店のボーイに訊ねると「食器の触れ合う音やお客の話し声がオペラの邪魔になってはいけないので…」と云う。( 真夜中に終演後のレストランは朝迄賑わっていた )

 野外のオペラは他にもローマのカラカラやオーストリーのブレーゲンツの湖畔など沢山の場所で観た。理由はいまに日本でもこんな催しがきっと望まれるに違いない…と思っていたからだ。

 ヴェローナを訪ねる更に何年も前、実は「札幌の野球場で アイーダをやりたい ! 」と云う話があってその準備委員の一人に加えられ現地に調査に行ったことがある。環境は申し分なく夢は膨らんだ。会場周辺の警備等の検討の為「道警」に行ってオペラの計画を話したが、オペラの何たるかが分かる人が居らず苦労した。

 ようやく " 偉いさん " の所に連れて行かれて縷々説明してもやはりオペラを分かってもらえない。僕の良く無い癖で、譬えとしてマラソンの警備の話をしようとした。途端にその " 偉いさん " 「君ぃ、マラソンは国民の大切な行事であるからして警備も道全体で協力して当たり前だ、たかがチイチイバッパの為に警察は動かせんぞ ! 」と・・・がっかりしてその場から離れたことは50年以上経った今でも忘れない。

 きのうの東京マラソンを観ていて都庁も都謦もメディアも大騒ぎして何10億円ものお金を費消してしまっているであろう事を思い、相変わらずスポーツ偏重の日本の文化の現状を重く寂しく感ずる事大であった。