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Jin's Diary&Essey

  #889
談志曰く
Date: 2016/12/24(Sat) 
 今月はじめのT新聞のコラムにこんな文章を発見した。談志のお弟子さんだった立川談春の「赤めだか」からの引用らしい。
 彼の師匠の談志曰く
   「型ができていない者が芝居をすると型 ( 形 ) なしになる。メチャクチャだ。
    型がしっかりした奴 (やつ) がオリジナリティーを押し出せば型破りになれる。どうだ、わかるか」。
「型」とはその道の守るべき基本、土台であろう。

 このあとT新聞の「筆洗」氏は次期アメリカ大統領トランプについて話を拡げている。それはさておき・・・

 このコラムを読んでいた僕は、前日の「こども音楽コンクール」を思い起こしていた。最近の邦人創作曲の「型なし」を超えたハチャメチャぶりについて…。
 型が出来ていない人間が曲作りをするとこうなるのか ! と思うような " へんてこりん " な音楽の多い事。平凡な節回しに付けられた新鮮味など何処にも無いありきたりのハーモニー。いかにもシロート受けをねらったような退屈なリズム…

 コンピューターに作曲のソフトがいくつかあって、上に書いたような平凡な節回し、新鮮味の無いハーモニー、シロート受けをねらったような退屈なリズム・・・など基本を弁えない例がどっさり示されていて作曲の理論など何も知らなくてもチョンチョンとそれらのサンプルをクリックして組み立てるだけでたちどころに曲のような物が姿を現すというしかけ !
  音楽大学の学生が作曲の宿題をこのソフトを使って " お茶を濁す " と云う事などまさかあるまいと思っていたが、某音大教授に尋ねるとそうでもないらしく「平凡な節回しに付けられた新鮮味など何処にも無いありきたりのハーモニーいかにもシロート受けをねらったような退屈なリズム…」といった典型的な作品を臆面も無く提出、しかも同じような曲が数人ダブって…と云う事が屡々あると聞くと情けなくなる。

 そんなお手軽な作品を自由曲に選び、あまつさえ C D を聞いてそっくりに仕上げてしまう…となると、これはもうコンクール審査どころでなく、只々慨嘆するのみになってしまいかねない。こっちは「型破り」の作品や演奏を期待しているのに。

 談志は言葉を続けて「型を作るには稽古しかないんだ」と談春に言ったそうだが、音楽の先生方にも言って欲しかったと思う。

    この項続く