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Jin's Diary&Essey

  #871
KNG (香川 二期会 合唱団 !? )
Date: 2016/07/13(Wed) 
 7/10(日)県民ホールで49回目のコンサートを終えた。今年も1000人を遥かに超える聴衆を迎え盛況であった。

 #868にも書いたが、冒頭はSchubertのヘ長調のミサ(D 105)、 知っている人が少ない曲だが、日本のベテランコーラスには是非歌ってもらいたい優れた作品だ。コーラスに限らずオーケストラのレパートリーでもつい陥りがちなのは「知られていて、聴衆も聞きたがる」曲ばかりを並べ、客席を"そこそこ"埋めてお茶を濁し演奏する側も大して苦労無く"いつものように"もにょもにょと適当に音を出す程度…なんていうことで向上どころか衰退に向かい兼ねない「意義の薄い」コンサートならばやらないほうが良いくらい。

 この易しく無い音楽を「香川二期会コーラス」は1年(50回以上)かけてジックリと歌い込み、優れた4人のソリストの好歌唱のお蔭もあって本人も客席も今迄知る事の無かったシューベルトの新しい魅力に触れた事だろう。シューベルトの「処女作」とはいえミサ以外では多くの傑作を作っていた時代の作品なのだから実に豊潤な響きがステージ一杯に溢れたのだった。

 続く曲目は、田中利光が川添一郎の詩に曲を付けた「魚の譜」。指揮の藍川佳津樹の深い解釈のもと合唱も良く歌った。ひとむかし前、僕がくにたち音大の声楽科学生の研究グループ「カンマー・コール」と共になん10回も演奏した大傑作である。

 フィナーレは J.シュトラウスの「ドナウ」ほか、第1,2ステージの肩の凝る音楽から聴衆と合唱団両者を解放するに充分だったことと思う。いつも"控えめの拍手"を特徴とする香川のお客さんにしては珍しく、指揮者とピアニストは何度もステージに呼び戻されふたたびワルツの後半をアンコールした事であった。

 創立されて55年、コンサートを始めて49年、その歴史の60%以上にに関わって来た岡本の責任は軽いものでは決して無い。来年の50回記念のMozartーRequiem をもって辞任する。常任指揮者の藍川佳津樹氏も辞意を洩らしているそうだから2018年からは新生二期会として歴史を重ねて行く事だろう。
 
 西日本有数のKNG…というより今やこの国の代表的合唱団としてオーセンティックにしてオーソドックスなレパートリーを積み重ねて行ってもらいたいものだと心の底から祈っている。