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Jin's Diary&Essey

  #867
日本橋の
Date: 2016/05/27(Fri) 
 某デパートが大予算を組んで、今売れっ子の建築家に依頼して「大改築」をするという。
両親につれられてここの大食堂に行ったのは70数年も前の事だから、この改築の記事には少々気持が動かされた。

 去年の夏頃だった。あのリッバなライオン像(トラファルガー広場のそれにひけをとらない)の首にビニールの紐かなんかを結びつけて「夏期の営業時間のお知らせ」をピラピラさせているのを観て魂消て腹立てて投書した。「ライオンを大切にしなさい…」と直ぐに担当者から電話があって「あのやり方が一番効果的」などとほざく。

 先日、前を通りかかったらライオンの前足の間にA4位の紙をチョコんとおっ立ててやはり営業時間を知らせていた。いまの三越はあの所縁有る立派なライオンをハンバーグ屋の店の前に立っているチャチな人形と同じ程度にしか扱うつもりは無いらしい。

 社長ご一行でツァーでも組んでロンドンのライオン像を眺めに行くべきだ。

 ライオンと共にもうひとつ、店内の吹き抜けに立派なパイプオルガンがある。一昔前は日本で有数のオルガニストを招聘してオーソドックスな名曲を定期的に演奏し、古典のファンが大勢聴き入る、という優雅な佇まいがあった。最近はどなたがチャーターされているのか知らないが、オルガンの周りに演奏者の紹介や演奏スケジュール、曲目なども見当たらず、以前あった椅子すらも置いていない。どうせジュークボックス程度にしか考えていないのだろう(ライオンの扱いから類推する)。

 劇場、画廊、と並んでキチンとした芸術への尊敬を湛えているポリシーを確立したら、そこら辺の安っぽい量販店通いとは断然異なった立派な市民達の集いどころとなるだろうに、経営者のセンスの無さを心から惜しむ。

 とはいうものの、僕自身はそんなにあのデパートが好きな訳ではありません ! !