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Jin's Diary&Essey

  #830
「記者諸君に望む・・・
Date: 2015/09/16(Wed) 
 ・・・リベラル・アーツを咀嚼、理解せよ」という記事がかつて紙上を賑わせたことがある。
 ヤンゴトナイ方のご息女の大学進学問題に関して議論百出した頃の事だ。

 リベラル・アーツ : 人文科学、社会科学、自然科学を包括する専門分野を意味している。古代ギリシア・ローマで教えられていた「自由七科」文法・修辞学・弁証法・算術・幾何・天文・音楽、の考え方をもとにハーバード・カレッジのリベラル・アーツ教育のカリキュラムが作られている。という講義をして呉れたのは音楽大学の「美学」の時間で村田武雄教授(没)だったから今から40年も昔の事。

 日本の大学では「教養課程」と「専門課程」と区別しているが「教養」は漠然としていてつかみ難いのからむしろ「しっかりとした基礎教育」と捉えるべきであろう。リベラル・アーツ ( 英:liberal arts ) の意味をしっかりと捉えて実践しているのが「国際基督教大学 ( ICU ) 」だろうか。

 随分硬い前振りになってしまった。

 愉しく ( 大雑把に ) 唱歌を歌う幼児期から大人になる迄「マジメにキチンと」音楽と向き合う事をしない大多数の日本人は「音楽」はお八つのようなものだと理解して接して来た。マジメにキチンと習うのはピアノ教室か学校のクラブ活動の締め付け厳しい訓練。どちらも偏った状況に思う。

 勿論音楽は愉しい、しかしその愉しさを探り当てる迄の聴覚磨き、名曲に巡り会って心が開かれる、たとえ拙い習作であろうとも一曲でも作る努力した事が在れば他人の音楽を聴く力が数段向上する。またたとえ話で恐縮だが、一度でもケーキを焼く経験をした人はケーキの味わい方がより深くなる。

 昨今、ひと働き終えたおじさん達が集まって倍音に耳傾け、ハイネの詩に付けられたシューベルトを歌って「自分磨き」に精出している風潮に気づいてリベラル・アーツの知識を備えた報道人が支え、周知につとめるべき時期が来ている事を悟ってもらいたい、と、もどかしい気持で居る。