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Jin's Diary&Essey

  #775
前回の続き
Date: 2014/11/03(Mon) 
吹奏楽コンクールの新聞記事を見ていたらこんな話題を見つけた。それは、どこかの中学校で有名なオーケストラ曲を自分達の吹奏楽でやりたい、ということになって指導の先生と生徒が一緒になってレスピーギのスコアを自分達の編成で演奏出来るように編曲し、それで参加して見事入賞を果たした、と云う話。

  我が意を得たり ! ! だった。

吹奏楽(ウィンドアンサンブル という) のためのオリジナル曲、あるにはあるがオーケストラの傑作ほど多くない。
もともと軍楽隊のマーチであったり、近年ではアメリカのハイスクールのフットボール(アメフト)のハーフタイムの時に相手を威圧するような5~6分のカッコいい音楽として作られている曲の感じや演奏時間が日本のコンクールに合うらしく、たいした感動も無い格好良くて派手なだけのこんな音楽を小中学生にやらせていて、審査員としては「あーあ」の心境。そんな演奏の講評は決まっていて「もう少し栄養のあるいい音楽に巡り会うと良いね…」と皮肉を書いて差し上げる事にしている。もちろん素晴らしいウィンドオーケストラの例としてフランスのギャルド・レピュブリケーヌもあるけれど最近の日本ではその存在すら忘れられがち。

  ここまでは例によって前置き

合唱は、オーケストラや吹奏楽より何100年も歴史が古く・深く、ルネサンス時代迄遡るのだからオリジナルの傑作が数え切れない程あり中にはオーケストラのついた長編もあり、珠玉の小さな作品もどっさりある。それなのに「コンクール入賞狙い」のために陰気で難解で複雑な音楽を選んで歌わされるこども達をみていると、「指導者はもう少し歴史の勉強をして傑作の森に入らなければならないのに…」ともどかしい思いでならない。

せめて、冒頭の中学の吹奏楽のように先生と生徒が一緒になって、例えばバッハのマタイ受難曲の中の「あの部分」を自分達中学校の女声合唱で歌えるように編曲を工夫したいというような勇気ある挑戦を待っている。決してやたら他人の傑作を いじりまわせ、と言っているのではなく洋服に例えると
  「レディーメイド」 ・・・既製品
  「イージーオーダー」・・・いくつかの見本の中から自分に合った色や形を選ぶことがでる
  「オーダーメイド」 ・・・自分だけのための注文品
と同じ事が音楽にもあるのだということを指導者が心得ておくべきなのである。

  合唱の指揮者は「発声指導」だけではとても足りない ! ! ということ。(#774の10~12行目を是非再読して下さい)