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Jin's Diary&Essey

  #760
長く続く合唱団とは
Date: 2014/09/22(Mon) 
メンバーが、そして団自体もさらに指導者迄もが長続きする秘訣がこれ・・・

音大学生の頃いろいろなアマチュアコーラスから指導を依頼されて多い時には週に4つも5つも走り回って指揮していた。
職場や地域のコーラス、大学のグリークラブなど違いはあるものの音大学生として「夢一杯」の本人にしてみれば折角一生懸命に教え込んだつもりの音楽も次の週にはケロッと忘れているし、苦心して選んだ曲は「難しい ! 」と文句を言われ、そうかと言ってリクエストを募れば「俗っぽいポップス」などが殆どでやり甲斐が無い、あれこれ思い悩む内「こりゃー退却したほうが良い…」となって辞めてしまうその繰り返し。

1959年、教育音楽専攻のクラスを卒業しそのまま横滑りして同じ大学の「作曲専攻」の3年生となり同時に群馬交響楽団の指揮者の職も得てオーケストラの現場で週の大半を過ごすようになるとコーラスに対する考え方が次第に変わって行った。オーケストラで金管、木管、弦楽器等について実地に学び、組み合わせによって生ずるソノリティー ( Sonority 響きや香り等 ) 即ちオーケストレーションの研究・理解が進んで行くうちに " 男声合唱は各パートの音色が似ていて「調和」することが比較的容易であることや、女声や混声は音色が混じり合い「調和」にとても苦心する " などと云うことが分かって来た。

今迄歌わせて来た曲目とは異なった眼が開き、ややもすると先ず詩と旋律に大きく目を配っていたものがもっと楽譜全体を俯瞰して倍音のこと、高次音・低次音のこと、さらに情感のみに委ねるのでなしにある程度の知性を必要とする内容と音楽構造を吟味して選ぶことが出来るようになった。だからといって名曲・難曲のみを手がけると云うことでは決して無く、俗な例えで恐縮だが「いい生地で念入りに仕立てられた長持ちのする洋服」のようなもの  (流行りの曲などに惑わされることで無しに)「しっかりとした飽きのこないホンモノの音楽」を選んで見せその音楽の本当の味わいを理解してもらえるような稽古に進歩した。

1969年頃、縁あって邂逅した四国の「香川二期会」は上に述べたような考え方が浸透し反映して飛躍的成長に導くことができた最初のグループ。40年以上のお付き合いになる。そして30年以上も在籍する団員が大半を占め、その上生え抜きの優秀な指揮者も生まれいまや全国のアマチュアコーラスの中にあっていちばんオーソドックシー (orthodoxy) なグループだと思う。

さて、#757,758,759 に書いて来た指導者論、男声合唱についての考え、倍音はじめソノリティー等全般のことなどなどはこの#760の文章によってキチッと括られます。

香川二期会については下記アドレスのページを開いてご覧下さい (特に第一回からのコンサートプログラム)
http://www.kagawanikikai.com/