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Jin's Diary&Essey

  #759
「男声合唱」の項のむすび
Date: 2014/09/21(Sun) 
このダイアリーを開く時、クリックする前に右下のあたりを見て下さい。そこに 「<は音>を基音とする倍音列」 という文字があります。それをクリックすると楽譜が出て来ますからプリントアウトしてそれを見ながら以下の文章を読んで下さい。

男声合唱の特徴を考えるとき、音色の原理を知らなければなりません。倍音 (Harmonic overtone) は基音 (ブリントアウトした楽譜の 1がそれ) の上に振動数が2倍、3倍、4倍・・・と鳴り響いて行きます(少し慣れれば聞き取れるようになります)。この楽譜では音符の下に2,3,4等と書いてあります。音響学上では振動数が整数倍になることから「倍音」といいさらに基音を含めて2,3,4…全ての音を「部分音」と言います。

この楽譜上の1,2,3,4,5,6あたりを男声合唱は歌います(女声や混声は上のほう4,5,6あたりから12,13,14,15,16迄を歌います)。男の声の範囲(声域)を「低次音」それ以上を「高次音」と呼びます。低次の音が強く響くとき豊かで幅がある音色となり、高次の音が強く響く時には固くて鋭い感じの音色になります。これらを理解するためには金管、木管、弦楽器等の特質について学び、その上に楽器の組み合わせによって生ずるソノリティー(響きや香り等)即ちオーケストレーションの研究が必要となりますがそれはあまりに膨大な勉強になりますので一足飛びに「合唱」の響きについてだけ言及するとすれば

       男声合唱は各パートの音色が似通っていて「調和」することが比較的容易 !
       女声や混声の合唱は色々な音色が混じり合っていて「調和」にとても苦心する

という乱暴な結論になります。それかあらぬか、19世紀ヨーロッパに興ったアマチュアコーラス運動は奇しくもその殆どが男声合唱によるユニオンであったのです(ドイツ=リーダーターフェル、フランス=オルフェオン、イギリス=各地の合唱フェスティバル)。さらに残念なことに当時それぞれの国にあって一流の音楽家達の絶大な協力も得て国を挙げての音楽文化運動であったこれらの国々のユニオンは、短期間のうちにパッと花開き月日を経ずに萎んでしまったとのことです (皆川達夫著「合唱音楽の歴史」(全音刊) の377ページ(ドイツ)、403ページ(フランス)、417ページ(イギリス)あたりを読むと詳しく知ることができます )。

ひとまずこの項目を終りますが上記の「合唱音楽の歴史(今でも売っています)」をお読みになってからご連絡下さい。更に深い所迄踏み込んでお話ししたいと思います。ではでは・・・