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Jin's Diary&Essey

  #757
男声合唱・上げ潮 !
Date: 2014/09/09(Tue) 
この月末に関東のある県で「男声合唱のおまつり」がある。日曜日の午後に20団体程が集い歌う。その中には招待演奏の大ベテラン女声コーラスもあり最後には出演者全員がステージに乗って2百数十人の男声がゴウゴウと(内1曲はしみじみと)響くことになっている。

曲目を見ると作曲が山田耕筰、多田武彦、高田三郎、石井歓、廣瀬量平、佐藤真などが目立つ、編曲者も福永陽一郎、増田順平、北村協一…(順不同)諸氏を筆頭に、かつて男声合唱華やかなりし頃のレパートリーを彷彿させるものがズラリと並び当時盛んに出版されていた楽譜迄もが僕の目に浮かぶ…。歌う人の大半は60歳を過ぎた人に違いない、何故ならば大学グリークラブが最も盛んだった1970年頃迄を思い起こせば分かる。

敗戦後、僕が高校生でやっと合唱に首を突っ込んだ頃、慶応、早稲田、中央、横浜国立、関西学院、同志社…多くの大学にはこの国の合唱に指針を与えるような名門グリークラブが存在していた。そしてそこには木下保、磯部俶、北村協一,清水脩、山根一夫、林雄一郎はじめ錚々たる指導者が高い見識のもとに立派な男声合唱を響かせていた。
ところがこれらの大半は1960年の安保闘争に端を発し68~70の全共闘運動の大学紛争で大揺れに揺れた時代につぎつぎと姿を消して行った。何ヶ月にも渡るバリケード封鎖で学内に入ることが不可能、グリーの練習どころか授業さえ流れる日々が続く中、上記の優れた指導者達が去って行った。やむなく代わりを務めることになった学生の指揮者は(ごく少数の例外を除いて)知識も経験も指導力も不十分だったので流石の名門グリーもあっけなく瓦解してしまった。

そもそも優れた指導者と云うものは
   @曲を沢山知っている
   Aその内のどの歌が香り高くどの歌がつまらない曲かを即座に判断し選別出来る
   Bたとえどんなに流行っている曲でメンバーが歌いたがったとしても価値の低いものは決して選ばない
   C英・独・仏・伊・西・羅ぐらいの歌詞は指導でき必要に応じ訳詞もする
   D声の生理と科学を心得ており適宜指導することが出来る
   E曲によって(ミサ、オラトリオほか)は共演のオーケストラを指揮する力と経験も有する(欧米では当たり前のこと)

そしてここに今、高度成長時代と言われつつ厳しさと激しさの中で今日の日本を築いたグリーメンOB達が世の中で " ひと仕事終えて " 仲間どうしが集い良い曲・懐かしい歌だけを選び歌うひととき…歌う者に限らず聞く者にも…ほのぼのとした豊穣な響きに身も心も委ねるその時間こそ「正しい快適な音楽」の瞬間であることを声を大にして吹聴したい !
[男声合唱まつり] やったね ! !  言いたいこと書きたいことが山ほどあるのでまたの機会に・・・   つづく