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Jin's Diary&Essey

  #743
7年目、ますます本気
Date: 2014/06/05(Thu) 
2007年に発足した「教育音楽学会」が7歳になった。未だに僕に対して直接間接に「教育音楽ではなく音楽教育と言うべき」…という意見が少なくない。今一度述べると音楽教育の要点をギリギリ迄絞った結果「聴感覚の研磨」が残った。その結果「音感」で磨きあげた鋭い聴覚で「ポリフォニックな音楽を」聞き取る力、これを二大柱とし「教育音楽」と標榜した。

  何ゆえにホモフォニック音楽を後回しにして「ポリフォニック音楽」を前面に押し出したのか。

我が国の音楽享受は、欧米の音楽が入って来た明治以来あまりにも感覚的に(感情的に)のみとらえ、「楽しくありさえすればそれでいい」という音楽の一面のみに光を与え続けているからである。(それより何100年も前,キリシタン布教の時に折角入って来たオラショ(Oratio)=祈祷文と祈祷誦=は時の統治者によってご禁制とされた)。

 芥川也寸志氏によれば【ホモフォニックとは和声音楽のこと。楽曲全体を支える調性を支配する低音(バス)の絶対的な権威の上に旋律という第二の権威者が居り他の声部はそれらにつきしたがい決して権利を主張することはない。一方、多声音楽(ポリフォニー)」というものは,どのパートにも同等の権利があり,しかもその総体が均整の取れたまとまりを見せなければならない。いわば和声音楽とは低音=バスという君主と旋律という王妃の君臨する「立憲君主制体」であるのに対して多声音楽は「共和制体」に例えられる・・・】岩波新書「音楽の基礎」180ページからの引用。

話が長くなって恐縮だが芥川氏言う所の「共和制体音楽」を我が国が著しく欠いてきた偏りを修正する必要を急ぐあまり冒頭の二本柱が立てられることになった。

僕が最も信頼と期待を抱いているメディア「例の公営放送」のプログラムを見てもそのことがよく分かる。
音楽番組の多い順に並べてみると1)演歌と流行り歌、2)ロックやジャズ等のあちらもの、3)伝統的邦楽と民謡、4)映画音楽に代表されるバックグランド系、5)いわゆるクラシック。1から4はゴールデンタイムにあり、その殆どは立憲君主派に属し尚かつ怠惰な音楽が多いのに比べ、主として共和制の構造で出来ており多少知的で高尚だと早合点されがちな5)は早朝または深夜にのみ集中する(観る人はほんの一握り ! )。つまり音楽をあまりにも感覚的感情的にのみとらえ「楽しくさえあればそれでいい」という音楽芸術の一面にのみ光を与え続けている !!

そこのところを世に問い訴えて「教育音楽学会」は7歳になった。次回ワークショップは7月26日、武蔵野大学グリーンホールで・・・


次回<クラシック音楽>に続く