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Jin's Diary&Essey

  #710
土下座 ! !
Date: 2013/10/03(Thu) 
  銀行もの,窓際刑事もの,病院もの・・・刺激的なドラマが昨今話題を呼んでいる.

TVの画面が多少横に広がったとはいえ,映画館のスクリーンあるいは劇場の舞台と違い相変わらずチマチマと胸から上だけの演技やマイクに頼ったボソボソとした発音でやっているから,なかなか多くの人の心を打つ傑作が生まれにくい.
そこで,なんとかして目を引こうとしてやたら刺激的なシーンを作り出し,乱暴な言葉遣いや粗暴なアクションで気を引くことになるらしい.その上原作がマンガだったり大衆小説だったりすると,当然ドラマの仕上がりもマンガチックやわざとらしい大袈裟な仕草が溢れ出る.
「演技」というものは抑えた(抑制した)仕草や台詞回しで観る者の心に ズン と沁み入り感情を揺さぶるものであってほしい・・・と僕は思っている.いまさら「小津映画」を引っ張り出すつもりは無いけれども,あの極力抑えた演技とカメラワークあってこそ深みのあるドラマが其処に生まれる…と思っている.
「迫真の演技」とは感情むき出しの荒削りな振る舞いなどでは決して無く,もっと磨きのかかった渋いもの…と確信する.

  ・・・とここまではいつもの前説

合唱や吹奏楽の醍醐味を極めようとするあまり,コンクールで評価を計ろうとするのがいまの日本のアマチュアの世界.
海千山千・・・と言ったらいささか失礼だが,審査員の耳を引きつけようとするあまり,と云う前に自分たちも刺激的で感情むき出しの音楽に慣れっこになってしまっていて,これでもか 々 とつぎつぎと奇を衒った音楽を見つけ出しては提出する,あまつさえそんな要求にピッタリ来るような音楽を出版社も作曲家に要請し生産し続けているかのように見える.

「聞きたい ! 」と願う人が居て「聞いてもらいたい ! 」と作る人が居て,この世界は昔から成立して来た.

翻ってオーケストラのレパートリーを考えてみると,ヴィヴァルディ,テレマンあたりから始まってバッハ,ヘンデルが居てハイドン,モーツァルト,ベートーヴェン,シューベルト,ウェーバー,ロッシーニ,メンデルスゾーン,シューマン,ブラームス,ワーグナー,ドビュッシー,R.シュトラウス,シベリウス.マーラー,ブルックナー,そうそうチャイコフスキーやドヴォルザークも居た,そしてバルトーク,ストラヴィンスキー,プロコフィエフ,ショスタコーヴィチ,ブリトゥン,オルフ・・・・・きりがないほど傑作の森は深い.

合唱や吹奏楽の皆さんももう少し歴史を繙いてもらって,やたら「刺戟」の中にばかり心を預けることを控えていただいたら品格ある音楽も生まれることだろうに・・・といつもの嘆き的持論に終り失礼 ! !