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Jin's Diary&Essey

  #708
良寛様の話の続き
Date: 2013/09/22(Sun) 
  こどもたちとかくれんぼをしていた良寛は、広い田圃の中に隠れた.
  いくら探しても見つけることができず、日も暮れて来たのでこどもたちはみんな家に帰ってしまった.
  明くる朝、村人が田んぼの隅に隠れている良寛を見て「こんな所で何して居なさるのか ? 」と声をかけると良寛はあわてて
  「シーッ ! そんな大声を出したらこどもたちに見つかってしまうではないか」と言ったと言う.

子どもの頃お坊さんから聞いたこの話は70年経ったいまでもクッキリと記憶に残っている.
愚図、間抜け、世間知らず・・・と言い放つ人はここから先の文章はまったく理解されないに違いない.

TPP、リニア新幹線、東京オリンピック、原発、汚染水、これらを話題に視聴率争いのTV、発行部数を競う新聞業界・・・

いつの頃からか「学歴と年収」が幸せを齎す第一条件に違いないと信じ込んで驀進し続ける日本国民は不幸せのまっただ中に陥ってしまい未来永劫に其処から抜け出せないのではないか.案じる人が何処かに居る筈なのだけれどそんなことを声高に言い募る人など見つかる筈も無い.

贅沢で高価な食べ物にばかり興味を持たせるような番組を見ると、やたら刺激的でその場限りでしかない音楽がそれら映像の裏で喧しく鳴り続けていて「嗚呼、今日も堕ちていく ! 」と嘆いている自分が馬鹿者に見える.

そんな事を考えながらモンテヴェルディやテレマンやバッハから何かを発見してもらいたい、と音頭取りする自分がかなりの世間知らずに思えて来て、ともすると「面倒くさい、はやりの音楽に飛びついて喝采を受けようか」という衝動との闘いが続く.
口の悪い友人が言うには「お前は、もともと愚図で間抜けで世間知らずだからなぁ」と・・・

良寛さんとたった100歳くらいしか違わないのに世間は1000年も隔たってしまったかのように感じられる今日この頃・・・